❶1904年 家計簿創刊



羽仁もと子の著作より

  • 家庭経済の第一歩は、清らかな収入の道をはかり、よい費目分けの予算をつくり、各費目の予算に照し合せて、日々の支出を記帳していくことです。
  • 一家の経済は決して私事ではありません。健全にして発展性に富む一つの家の経済状態は、そのまま直接に有力な社会を造る力強い材料になるばかりでなく、たとえばどんなに小額でもそのようにして作り出した余裕を以て、親族朋友の乏しきを補い、社会のために必要なさまざまな事業を助け、或はつくり出す力ともすることが出来ましょう。
  • 私たち一人一人の小さい家は簡素でありたい。そして私たちの住む社会という大きな家庭は、実にゆきとどいた豊富なものでありたいと思います。
  • 予算のたて方も記帳の仕方も、私の新家庭時代に出来るだけの工夫と実験に照して、だんだんに考案し組織して来たものです。そうして私はこの予算のたて方この記帳の仕方こそ、家庭の経済を健全にするために、真にたしかなものであることを深く信じるようになりました。この『家計簿』が年毎に多くの家庭のお役に立ってゆくことは、嬉しいことです。